Share

第61話

楽しい?

この言い方に弥生は鼻に皺を寄せた。

「そうそうそう」由奈は顎を支えて、非常に興奮して言った。

「小さな赤ちゃんはとても面白いの、知っている?例えば女の子だったら、毎日服装を替えておしゃれにすることができて、まるで生きた衣装スタンドのようなものよ。」

「……」

由奈が言ったことが分からない弥生は、目の前の由奈を複雑な表情で見つめていた。彼女がこのような考え方をしかった。

「そうだ、その時私をこの子に紹介してね」

由奈はワクワクになって言った。

「もし忙しいなら、あなたのところに引っ越して一緒に住むわ。言っておくけど、子供と遊びたいから一緒に住みたいわけじゃないよ」

弥生は突然、由奈が自分に子供を残してほしい理由がわかったような気がした。

「そうだ」

由奈はいきなり真剣な顔で言った。

「奈々が昨日あなたを見に来たの?」

「うん」

「もう最悪。何を言ったの?」

弥生は昨日起こったことを全て彼女に話した。

話を聞いて、由奈は表情を隠せず、また色々な表情をた。

「参ったわ。恥知らないの?お金を渡すなんて、何様のつもり?宮崎さんとは恋人同士なの?何その奥様のふりは?」

彼女が愚痴をこぼして、弥生は阻止する気もない。由奈はそんな性分で、話させないものなら、窒息しそうになる。

由奈が言い終わった後、弥生は彼女にティッシュを渡し、「今回に限ったことなのよ。これからは彼女のことを言わないで」と勧めた。

「何?」由奈は目を丸くした。

「あの女があんな風にあなたを扱ったのに、庇うの?」

「由奈、彼女は以前私を助けてくれたことあるの」

「いつ?」由奈は分からないようだ。「何それ、知らないわ」

弥生は目を伏せた。

「それはずっと昔のことだよ」

当時、霧島家が倒産したばかりで、弥生のカードがすべて凍結され、財布にはただ数万円しか残っていなかった。

彼女は何が起こったのか分からず、父の電話も通じず、彼女は仕方なく急いで家に帰った。

帰ったときには、自宅に押し掛けてきた人々が作業しており、赤い漆を撒いたり、家中をカラッポにしようとしていた。

弥生の父が人々を阻止するうちに、強く押されて、足を骨折した。彼女は怒って反抗して、警察に通報しようとしたが、携帯が人に叩き落とされた。

Locked Chapter
Continue to read this book on the APP

Related chapters

Latest chapter

DMCA.com Protection Status